ある講演会での話

ある講演会での話

お姑さんとほとんど会話もなく、出掛ける時もしらんぷりでいたお嫁さんがいました。その子どもがあるときから精神的に不安定になり、相談を受けたそうです。
カウンセリングの結果、お姑さんとお嫁さんのギクシャクした関係をそのまま受けてしまい、子どもは心が不安定になったとのこと。

 

助言として、気持ちがなくてもいいから、出掛けた時に好きそうなお菓子を買い、お姑さんに「これ、買ってきたから食べて」と渡しなさいと言ったそうです。

 

最初は義務的にそうしていたお嫁さんは、そうすることでいつしかお姑さんの態度が変わっていき、2人の関係も自然と絡み合うようになり、その結果子どもの状態も安定していったという話。

 

それで思い出したのが、結婚当初は「母の日」にお花などの贈り物をしていたお嫁さんが、子どもが産まれて年数が経つにつれていつの間にか、お姑さんに「母の日」の贈り物をしなくなったこと。

 

そして現在は、気持ちが無いわけではないのに今さら贈り物をすることが出来なくなっているそうで…。




しかも自分の子どもから、「なぜ自分のお母さんでもないのにおばあちゃんに贈り物をするの?」と言われたらしく、そこで「お嫁に来たらここのうちの家族だから」とか「義理でもお嫁さんは娘と同じだから」という説明をしてあげれば良かったのに、「そうだね、おかしいね」と贈り物をやめてしまったとのこと。

 

ある講演会での話

 

「母の日」に限ってのことではないですけど、子どもはお姑さんとの関係もしっかり見ています。

 

私は、お義母さんといろいろあっても感謝の気持ちは大切にしていました。

 

それは自分の子ども達に家族である意味を、ちゃんと理解してほしいからです。同じ屋根の下で暮らす家族が、喜怒哀楽を共にしてこその意味。
お互いを思いやることが出来るようになってほしいから。

 

その姿を親が見せなければ子どもは知らずに育ってしまいます。

 

普段の忙しい生活の中では、なかなか表現できない伝えられないでいるお嫁さんもいると思います。

 

そこで年に一度の「母の日」に、「いつもありがとう」と何かを贈ることで、そのギクシャクした関係もリセットされるような気がするのは私だけでしょうか。
そんな単純ではない関係もあるでしょうけど…。

 

何もしないよりは、した方がいいと思うんですけどね。

 

たかが「母の日」されど「母の日」。
贈り物というのはなかなか難しいのも事実です。

 

今、お義母さんが喜ぶとしたら何がいいかしら?と、考えて選ぶ気持ちが何よりの贈り物になると私は思っています。